水分が多いこともあり「栄養がない」と思われがちな大根ですが、意外と人の健康に役立つ栄養素が多いのをご存じでしょうか。今回は大根の栄養素とレシピ、スーパーでの見分け方についてご紹介していきたいと思います。
まずは大根のカロリーと三大栄養素から。すべて5cm分約200gの数値になります。
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 |
---|---|---|---|---|
36kcal | 0.8g | 0.2g | 8.2g | 2.6g |
大根には腸内環境を整える働きがある食物繊維が多く含まれています。
ビタミンB1 | 0.04mg |
---|---|
ビタミンB2 | 0.02mg |
ナイアシン | 0.4mg |
ビタミンB6 | 0.1mg |
葉酸 | 66㎍ |
パトテン酸 | 0.22mg |
ビオチン | 0.6㎍ |
ビタミンC | 22mg |
ビタミンの中ではビタミンCの含有量が多い特徴があります。
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質があるため、大根おろしにするのがおすすめ。ビタミンCを摂りたいときはすりおろした際に出る水分もすべて食べるようにしてください(◦ˉ ˘ ˉ◦)
ナトリウム | 34mg |
---|---|
カリウム | 460mg |
カルシウム | 46mg |
マグネシウム | 20mg |
リン | 34mg |
鉄 | 0.4mg |
亜鉛 | 0.2mg |
銅 | 0.04mg |
マンガン | 0.08mg |
ヨウ素 | 6㎍ |
セレン | 2㎍ |
モリブデン | 4㎍ |
ミネラルだと葉酸とカリウムが多くなっています。葉酸は貧血や動脈硬化の予防、カリウムには高血圧の予防などの効果があります。
大根というと白い根っこの部分をイメージする方が多いと思いますが、実は葉の部分にも栄養がたくさん詰まっているので捨てるのはもったいない野菜なんです。
葉の部分で注目していただきたいのがビタミンCとカルシウム量。同じ量で比較するとビタミンCはレモンの約3倍、カルシウムはほうれん草の約3倍含まれています。
ビタミンCの主な働きは病気やストレスに対する抵抗力強化や抗酸化作用。有害な活性酸素から体を守り動脈硬化や心疾患の予防が期待できるビタミンです。
一方、カルシウムは骨や歯の構成要素としての役割の他に、筋肉の収縮をコントロールしたり大腸がんのリスクを下げる働きがあります。現代人にとって不足しがちなミネラルでもあります。
料理をする人なご存じかもしれませんが、時間がたった大根は少しずつみずみずしさを失い柔らかくなっていきます。そのため、大根を選ぶときにチェックするのが、まず根の部分のみずみずしさ。
表面がすべすべしていてずっしりと重いものを選んでください。そして、葉がしっかりとついているものおすすめです。根菜類は葉から枯れていくので、葉がしなしなしていたり変色しているものは鮮度が落ちてきているといえます。
大根は部位ごとに甘みが強かったり苦みが強かったりなど特徴があります。その特徴を生かすことでいつもの料理がもっとおいしくなるのでぜひ試してみてください。
大根は、根が一番甘く先端に行くほど辛みを持ちます。そのため、辛みが強い先端部分は薬味として使用する大根おろしとして使用するのがおすすめです。
大根の真ん中の部分は繊維が少なく口当たりが一番いい場所です。大きさもそろえやすいので煮物にするのが良いでしょう。
【材料】
・豚肉…100g
・大根…5㎝(約200g)
・ネギ…適量
〇しょうゆ…大さじ2杯
〇砂糖…大さじ1.5杯
〇酒…大さじ1杯
〇みりん…大さじ1杯
〇ほんだし…小さじ1杯
〇水…200CC
【作り方】
① 大根を下茹でする
② 鍋に「〇」の材料を入れて加熱し、沸騰したら豚肉と大根を入れ
落し蓋をして弱火で煮る(10以上は煮込めるくらいの弱火で)
③ お皿に盛り付けねぎを散らせば完成☆
やや緑がかっている首の部分は一番甘いため、生のまま食べるサラダに最適です。
【材料】
・大根…5cm(200gくらい)
・シーチキン…1缶
・カイワレ大根…ひとにぎり
・あればトッピング食材…適量(ネギ、鰹節、きざみのりなど)
〇マヨネーズ…大さじ2
〇めんつゆ…大さじ1杯
〇白いいりごま…大さじ1杯
【作り方】
① ボウルに「〇」の材料を入れ混ぜておく
② ①のボウルに千切りにした大根、カイワレ大根、ある程度油を取ったシーチキンを加えてさらに混ぜる
③ お皿に盛り付けトッピングを加えれば完成☆
みそ汁や漬物として多く使用される大根の葉ですが、油での炒め物との相性が良いので、ふりかけやチャーハンの具材としての使用もお勧めです。
大根は立てて保存するのが基本。もともと土の中で立って成長しているので横にしておくと、縦になろうとして余計なエネルギーを使用し水分と糖分を消失してしまいます。「長くて冷蔵庫に入らない!」という場合には半分に切って保存してください。
そして、もう一つ注意したいことが、購入後すぐに根と葉を切り分けること。葉は根の栄養分を吸収してしまうため、そのままにしておくと根の部分の栄養素がほとんどなくなってしまいます。
以上2つを守って保存すれば、1週間から最大2週間ほど鮮度を保ったまま保存することができます。ちょっと手間はかかりますが、少量調理をする方や節約したい方にはぜひ実践していただきたいと思います。